公共施設の入退場を快適にするフラッパーゲートのメリットとは?

Column コラム

2023年5月8日より新型コロナウイルス感染症の位置づけが、それまでの「新型インフルエンザ等感染症(いわゆる2類相当)」から「5類感染症」に移行されました。それに伴い、外出する人の数が増え、公共施設を訪れる人数も増加しているといえます。

今後、外国人旅行者の増加も想定されるなか、公共施設のように不特定多数の来客がある場所では、セキュリティを確保した入退場管理が求められるでしょう。本記事では、その対策として有効なフラッパーゲートについて解説します。施設の入退場管理に課題をお持ちの方は、最後までご覧ください。

フラッパーゲートとは?

フラッパーゲートとは、セキュリティが必要なエリアの出入り口に設置される装置のことです。ICカードや生体認証などの認証システムを用いてゲートの開閉を制限します。フラッパーゲートはセキュリティゲートとも呼ばれており、大きくフラッパー式アーム式に分けられます。

フラッパー式の特徴

フラッパー式は、フラッパーと呼ばれるプラスチック製などの板状のゲートを開閉させて入退室を管理するのが特徴です。駅の自動改札機に代表される形式のゲートで、ICカードやQRコード等での認証を行えばフラッパーが開き通過できるようになります。

フラッパー式は、1分間に50人程度の認証ができるためスピーディな通行が可能です。駅や空港などの混雑が予想される場所や、オフィスのエントランスのようにスピーディな通行が求められる場所に最適な装置だといえます。

アーム式の特徴

アーム式ゲートは、三又になった金属製のアームが回転しながら一人ひとりを通過させるゲートです。認証スピードは1分間に30人程度と、フラッパー式と比較すると若干処理能力は落ちます。しかし、一人一人をチェックして通過させるため、セキュリティ効果はフラッパーゲートよりも高くなります。

アーム式ゲートはこじ開けできない強さがあるため、工場や建築現場スタジアム・アミューズメントパークなど、一人ひとり確実に認証したい場所への設置が最適です。

公共施設にフラッパーゲートが必要な理由や利用シーン

令和5年2月に警察庁から発表された令和4年の犯罪情勢によると、ここ10年間での日本の治安に関して「悪くなったと思う」と回答した方は、全体の67.1%を占めています。また、各自治体では、防犯カメラの設置数を増やすなど防犯対策に力を入れています。

さらなる防犯対策として、今後フラッパーゲートは重要性を増してくるでしょう。ここでは、公共施設にフラッパーゲートが必要な理由や利用シーンを紹介します。

学校などの教育機関では

2023年3月に埼玉県の中学校で不審者が侵入し、教員が切りつけられケガをする事件が発生しました。学校に不審者が侵入する事件はこれまでにも起こっています。門扉を閉めるなどの対策を行う学校もありますが、地域に開かれた学校との両立は難しい課題です。

このような背景から、学校などの教育機関のさらなる防犯対策が急務です。ただし、敷地内への入り口がいくつかあるため、すべての入り口にフラッパーゲートを設置している学校は少ないといえます。

役所などの公的機関では

役所などの公的機関には、不特定多数の来客が訪れます。そのため、入口に警備員を配置するなどして一定の防犯対策を行ったとしても不審者を完全に防ぐのは困難です。なかには職員に対応訓練を行う役所もありますが、人力だけに頼らない対策が求められているといえます。

フラッパーゲートを設置すれば、不特定多数の来客と職員を分けて対応ができ、不審者への対策も可能です。また、憩いの場・交流の場として環境を構築する庁舎もでてきており、利用者の安全性の確保の面から入退室管理の重要度は増しています。

公共施設にフラッパーゲートを導入する3つのメリット

公共施設にフラッパーゲートを導入する主なメリットは下記のとおりです。

  • セキュリティの向上が期待できる
  • 警備員や係員にかかる人件費を削減できる
  • 利用者の満足度向上が期待できる

それぞれについて解説します。

メリット1.セキュリティの向上が期待できる

施設の出入り口にフラッパーゲートがあれば、入館許可のない人は物理的に建物に入れなくなるため、セキュリティの向上が見込めます。また、ゲートの存在がセキュリティ対策を行っている姿勢を示すため、不審者にとって侵入の障壁を感じさせるでしょう。

さらに、認証時にICカードやQRコードではなく顔認証や指紋認証を組み合わせるとなりすまし利用ができなくなるため、よりセキュリティ効果を高められます。

メリット2.警備員や係員にかかる人件費を削減できる

フラッパーゲートを設置することで、警備員や係員にかかる人件費を削減できます。セキュリティを高める必要のある入り口では、警備員や係の人間を置いてチェックさせなければならないでしょう。しかし、警備会社に依頼した場合、警備員1人あたりの日当は平日8時間でおよそ1万5000円前後、仮に月に20日稼働させると年間で360万円の人件費が必要で、経済的負担は決して小さくありません。

そこで、フラッパーゲートを設置すれば警備員や係の人間がいなくても入館許可のない人の侵入を防げます。そして、警備員や係の人間を配置する必要がなくなり、その分の人件費を削減できるのです。

メリット3.利用者の満足度向上が期待できる

憩いの場・交流の場を設けている場合、誰でも入れる場所になっていると不安を感じる利用者もいるでしょう。フラッパーゲートが設置されていれば、それだけでも安心感を与えられ、利用者の満足度向上が期待できます。

また、フラッパーゲートは、駅の自動改札やアミューズメント施設の出入口のような感覚で使えるため、施設の利用者は違和感なく使用できるでしょう。

公共施設にフラッパーゲートを導入する際の5つの注意点

公共施設にフラッパーゲートを導入する際に注意すべき点は下記のとおりです。

  • 車いすの方への対応の検討が必要となる
  • 利用者数を想定する
  • 導入費用がかかる
  • 停電のリスクに備える
  • ほかの防犯システムとの組み合わせも検討する

それぞれについて解説します。

注意点1.車いすの方への対応の検討が必要となる

公共施設や教育機関には、車いすを利用する方も来られます。そのため、車いすに座った状態でもフラッパーゲートを通れる通路幅や、認証ができる位置にセンサーがあるかなど事前の検討が必要です。

通路幅の変更が容易である機種や、顔認証リーダーに対応できる機種の検討をおすすめします。

注意点2.利用者数を想定する

利用者数を具体的に想定するのも重要です。認証スピードはフラッパー式で1分間に50人程度、アーム式で1分間に30人程度と、フラッパーゲートが1分間で認証できる人数は決まっています。

そのため、実際の利用状況を想定し、設置するタイプや台数を決める必要があります。認証が間に合わず、長蛇の列になり利用者から不満の声があがらないように気をつけましょう。

注意点3.導入費用がかかる

フラッパーゲートの導入は、メーカーや搭載機能などの要素によって異なるものの、基本的に多くの費用が必要です。一般的な例では、工事費込みで1通路2筐体で300万円、2通路3筐体で500万円が平均的な実売価格となっています。人件費の削減につながるメリットはありますが、どれくらいで回収が見込めるかなど事前に確認しておきましょう。

注意点4.停電のリスクに備える

停電になるとフラッパーゲートは動作しなくなるため、停電時のリスクにもしっかりと備える必要があるでしょう。近年、地震や台風などの自然災害から停電が発生するなど、事業継続リスクを考える企業は増えており、フラッパーゲートの扱いも同様に検討が必要です。

人によって代替するのか、入出場を停止させるのかなど、停電時の運用方法を事前に定めておきましょう。

注意点5.ほかの防犯システムとの組み合わせも検討する

フラッパーゲートだけで完全に防犯対策ができるわけではないため、ほかの防犯システムとの組み合わせも検討しましょう。例えば、ICカードを偽造されると非接触型のリーダーであれば簡単にゲートを突破されてしまいます。セキュリティレベルを上げるには、顔認証や指紋認証によるリーダーの使用や、監視カメラでの録画など、リスクを鑑みたうえでほかの防犯システムとの組み合わせも検討しましょう。

シンプルで低価格なフラッパーゲート

ここからは公共施設への防犯対策として有効なシンプルで低価格なフラッパーゲートとして、ZENESQUEセキュリティゲートを紹介します。用途によって3種類の中から選べるため、利用目的に合わせた製品をお選びください。

ZENESQUEセキュリティゲートの特徴

ZENESQUEセキュリティゲートの特徴として、下記の点があげられます。

  • オープン感覚で解放感のある洗練されたデザイン
  • コンパクトなセキュリティゲートで、狭い場所でも設置可能
  • 多彩なリーダーに対応

薄型で透明アクリルを使用したデザインは、視野性を重視しており公共施設や学校に設置しても、圧迫感を感じさせません。また、省スペースを実現しているため、既設のエントランスでも限られたスペースでの設置が可能です。そして、FeliCa、MIFAREⓇ対応非接触式カードリーダーのほか、顔認証リーダーなど多彩なリーダーに対応しています。

ゼネゲートの機能・性能

フラッパー型のゼネゲートは、小型で双方向の通行も可能なフラッパーゲートで、建物の専有エリア内への入室を制限したい場合などに最適です。

標準で600mm幅の通路幅は、車いす対応として900mm幅も用意されており、用途に合わせた使い分けが可能です。フラッパーの開閉速度は最大0.3秒と高速であるため、1分間で45人の連続通過ができ、利用人数の多い場所でも利用できます。また、照合操作をせずに通行するとアラームが表示される不正通行検知機能もあり安心です。さらに、筐体重量が50kg前後と、他社同等品の約半分の重量なのも魅力的です。

ゼネポールの機能・性能

ポール型のゼネボールは、ポール型の支柱にフラッパーが付いたコンパクトな構造で設置スペースが狭い場所でも設置可能です。双方向の通行も可能で、簡易的に入場者をチェックしたい場合に適しています。

通路幅は標準で640mm幅で、2台組み合わせて設置すると両開きにできるため幅を広くしての利用もできます。また、ゲートの開閉速度が最大0.3秒と高速なため、連続通過は1分間に最大45人可能です。さらに、筐体が27kgと軽量であるため、イベントなどで臨時的に使用する場合にもおすすめです。

ゼネスウィングの機能・性能

スクエアポール型のゼネスウィングは、ゼネポールよりもさらに小型軽量で、各種施設や店舗の出入口など限られたスペースへの設置に適しています。

本体は20×20cmの四角柱とコンパクトな形状を実現しており、狭い場所にも設置可能です。2種類の信号を活用しゲートを双方向に開閉できるため、用途に合わせた通行方法の設定ができます。また、本体の重量が15kgと軽量であるため、移動用としての運用にもおすすめです。

アフターコロナの公共施設にフラッパーゲートを採用しよう

アフターコロナで人の動きが増えています。これまで極力外出を控えていた方が出かけるため、各施設の訪問者は増えていくでしょう。そのなかで各公共施設では安全性の高い人の出入りが求められます。

ZENESQUEセキュリティゲートは、利用状況に合わせ3種類のタイプから選択できます。シンプルで低価格を実現しているため、既存施設でも邪魔にならずに導入可能です。利用者の安心・安全のために、ぜひ導入をご検討ください。

Q&A

Q:フラッパーゲートを公共施設に設置するメリットは何ですか?

A:フラッパーゲートを設置すると入館許可のない人は物理的に建物に入れなくなります。そのため利用者は安心・安全に施設が使えるため、顧客満足度向上につながります。

Q:フラッパーゲートを導入するにあたって注意する点は何ですか?

A:フラッパーゲートを設置予定の出入り口にどれくらいの人が使用するかを調査する必要があります。その人数に合わせて、ゲートの台数や通路幅の設定が必要です。

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